塾の宿題をしない理由

塾の宿題をしない子ども達は、なぜ、宿題をしないのでしょう?

しなければいけないことをわかっていないのでしょうか?

そんなことはありません。

宿題をしないといけないことはわかっているのです。

でも、やりたくないのです。

では、どうしてやりたくないかという問題です。

1)わからない
2)やってもやらなくても同じ
3)やる意味がわからない
4)やる気にならない
5)終わる見通しが立たない
6)やればもっとやらされる
7)遊びたい

子ども達は、こんなことを言うと思います。

結局のところ、自分から自発的にはやっていない、もっと言えば、自分から塾に行きたいと思っていない、中学受験したいとも思っていないのです。

全員が全員、そうだとは思いませんが、ほとんどの子ども達はそう思っています。

では、どうすれば宿題をするか、させることができるか、ということですが、これは「遊びたい」と思っていれば、間違いなく難しいです。

よく痛みを回避すると言われますが、怒られることは「痛み」ではありません。

宿題をしろというのは、お母さん、お父さんの勝手な言い分です。

だから、怒られても、それは「痛み」ではありません。

中には、怒られるのが嫌だからという子どももいます。

その子にとっては「痛み」なのですが、多くの子どもにとっては、怒られたからと言って、「痛み」になるほどはありません。

お読みいただいている方もそうだと思いますが、怒られてもどうしても、「嫌なものは嫌」なのです。

嫌なものは嫌なのですから、痛みとは程遠い感覚です。

どちらかというと、怒られることが「鬱陶しい」だけで、「鬱陶しい」からやったふりをする、ちょっとだけやっておくということで、鬱陶しいことを避けるようになります。

そうさせてしまえば、お母さんが実際に宿題をさせたい、勉強をさせたいことからはどんどん離れていくことになってしまいます。

ですから、宿題をやっていない、答えを丸写ししたからといって、感情的に怒れば、まず間違いなく、鬱陶しいと思われ、鬱陶しさを避けるために、どんどんやらなくなっていきますし、もっと適当にごまかすようになっていきます。

そうさせたいのではないと思いますが、多くのお母さん、お父さんは、感情的に怒って、厳しくお叱りになります。

それは、子どもの心に響いていないことは明らかなのですが、そうしてしまいます。

子どもは子どもで鬱陶しいことをさけるために、適当にやったように見せかけていくのですが、まったくやりたくないと思っているわけではありません。

少しはやらなければいけないとは、自覚しています。

だから、少しはやろうとしますが、鬱陶しい感情を思い出すと、途端にやらなくなります。

もう一つ、大きな問題があります。

宿題はこれだけだから、ここまでやればいいと思っていて、「宿題が終わったら、ゲームしていい?」などと聞いてきます。

そこで、「終わったらいいよ」とお母さんは意外と気楽に答えてしまいます。

それで、子どもは、にわかに頑張ります。

そうすると、意外と早く終わることがあります。

これがお母さんの気に障るのです

そこで、お母さんは、不意に「宿題が早く終わったのなら、これもやりなさい」と言って、追加で何かをやらそうとします。

ここで、子どもが怒り出します。

「宿題が終わったら、ゲームしていいって言ったやろ?」と言って抗議してきます。

お母さんは頑として聞き入れず「これが終わったらゲームしていいから、がんばりなさい」と言って、追加の問題をさせようとします。

子どもは1回は仕方ないなあと急いで終わらせるのですが、これも大抵、すぐ終わります。

子どもはゲームをしたい一心でがんばりますから。

やればできるなら、もっとやらせたいお母さんは、「もう終わったんならこれもしなさい」と言って、さらに追加でさせようとします。

ここで、子どもはもうやらなくなります。

子どもからしてみたら、「話が違う!」のです。

ゴールが決まっているから、その後の楽しみのために、がんばったのです。

それを反故にされたのですから、それは怒るに決まっているのです。

でも、お母さんは意に介さず知らん顔して、「早くしなさい」と言って取り合わないことがほとんどです。

なぜなら、自分が悪いとお母さんは思ってもいないからです。

このパターンを一度でもやってしまっていれば、子どもはもう宿題をやろうとしなくなります。

2回も必要ありません。

1回でもやれば、もう、子どもは宿題をがんばってやっても、余計にやらされるだけだとわかっているので、絶対にギリギリまでやろうとはしなくなるのです。

この点については、お母さんは全く信用されなくなり、お母さんの言うことなど聞かなくなります。

たったこれだけのこと、と思われるかもしれませんが、子どもにしたら、親の言うことを聞いたら、「すごくやらされることになる」となるので、断固拒否を貫くようになります。

それが、ギリギリまでしない、適当にする、答えを丸写しする、ことで抵抗されることになり、結果として成績が上がらない、志望校に届かない、行って欲しいとお母さんが思った中学には到底、合格できないことになってしまうのです。

いろいろ原因はあるかもしれませんが、大きな原因を作ったのは、お母さんが子どもに何とか余分にさせたいと思う気持ちから、子どもの気持ちも考えずに、やらせようとした結果です。

ですから、厳しいかもしれませんが、不合格になった原因はお母さんにあると言ってもいいくらいのことなのです。

よく「ゴールをずらす」とか「ゴールポストをずらす」とか言います。

子どもが自ら望まない限り、この「ゴールをずらす」ことだけは、絶対にやってはいけないことなのです。

これを一度でもやってしまえば、もう、子どもは親の言うとおりに勉強しようなどとは思わなくなります。

それは、子どもからしたら、いつまでも勉強をやらされると思えば、当たり前のことです。

それは、誰が考えてもわかることです。

「ゴールをずらす」ことだけは、くれぐれもしないようにしていただきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

どうぞ今日も良い1日でありますようにお祈りしております。